管理会社に断られたマンションはどうするべきか
小規模マンションでは、管理会社に断られることがあります
マンションの管理会社を探しているにもかかわらず、見積りを依頼しても断られる。
あるいは、現在の管理会社から契約終了や大幅な値上げを打診される。
このような相談は、特に小規模マンションで増えています。
戸数が少ないマンションや、自主管理に近い状態で運営してきたマンションの場合、管理会社を探しても簡単には引き受けてもらえないことがあります。
管理組合からすると、
「なぜ管理会社に断られるのか」
「この先どうすればいいのか」
「自分たちだけで管理を続けられるのか」
という不安が出てきます。
しかし、管理会社に断られたからといって、すぐにマンション管理が行き詰まるわけではありません。
大切なのは、今のマンションの状況を整理し、どの部分を外部に任せ、どの部分を管理組合で担うのかを見直すことです。
なぜ管理会社は小規模マンションを嫌がるのか
管理会社が小規模マンションを引き受けたがらない理由は、単純です。
手間に対して利益が出にくいからです。
マンション管理には、戸数の多い少ないに関係なく、一定の業務があります。
例えば、
- 会計処理
- 総会・理事会支援
- 書類作成
- 修繕対応
- 居住者対応
- 業者手配
- 滞納対応
などです。
30戸のマンションでも、100戸のマンションでも、管理組合として必要な手続きは大きく変わりません。
ところが、戸数が少ないマンションでは、1戸あたりの管理費を大きく上げない限り、管理会社が受け取れる管理委託費には限界があります。
そのため管理会社から見ると、
「業務量はそれなりにある」
「しかし管理委託費は高くできない」
「結果として採算が合わない」
という判断になりやすいのです。
管理会社に断られやすいマンションの特徴
特に次のようなマンションは、管理会社に断られやすくなります。
1. 戸数が少ない
おおむね30戸以下のマンションでは、管理会社にとって採算が取りにくくなります。
もちろん、すべての小規模マンションが断られるわけではありません。
しかし、戸数が少ないほど、管理委託費の総額が小さくなるため、管理会社から敬遠されやすくなります。
2. 理事会の負担が重い
理事会がまとまらない、役員のなり手がいない、特定の理事長に負担が集中している。
このようなマンションは、管理会社側から見ると対応負担が大きくなります。
管理会社は、単に事務処理をするだけではありません。
理事会の調整、住民対応、資料作成、総会準備など、多くの見えにくい業務を抱えます。
そのため、理事会が機能していないマンションほど、管理会社にとっては負担の大きい案件になります。
3. 修繕問題が先送りされている
築年数が30年を超えてくると、建物や設備の問題が表面化しやすくなります。
外壁、防水、給排水設備、機械式駐車場、インターホン、鉄部塗装など、判断しなければならない課題が増えてきます。
しかし、修繕積立金が不足していたり、長期修繕計画が古いままだったりすると、管理会社としても対応が難しくなります。
管理会社は、問題のあるマンションを引き受けること自体を避ける場合があります。
4. 自主管理の期間が長い
自主管理を長く続けてきたマンションでは、過去の書類、会計資料、契約関係、修繕履歴などが十分に整理されていないことがあります。
もちろん、自主管理そのものが悪いわけではありません。
むしろ、住民同士の関係が良く、しっかり運営されている自主管理マンションもあります。
ただし、属人的な運営になっている場合、外部の管理会社が途中から入るには確認すべきことが多くなります。
そのため、引き受ける側から見ると「リスクが高い」と判断されることがあります。
管理会社に断られたときに、まず考えるべきこと
管理会社に断られた場合、いきなり別の管理会社を探し続ける前に、まず考えるべきことがあります。
それは、
自分たちのマンションに本当に必要な管理業務は何か
を整理することです。
管理会社に全面的に任せることだけが、唯一の方法ではありません。
例えば、
- 会計業務だけを外部に委託する
- 総会・理事会資料の作成だけ支援を受ける
- 修繕計画の整理だけ専門家に相談する
- 清掃業務だけ業者に委託する
- 必要なときだけ管理支援を受ける
という形もあります。
小規模マンションの場合、最初から大手管理会社のような全面委託を前提にすると、費用が合わないことがあります。
むしろ、マンションの実情に合わせて、
必要な業務だけを外部化する
という考え方の方が現実的です。
全部任せるのではなく、管理の仕組みを作り直す
小規模マンションに必要なのは、必ずしも「大きな管理会社」ではありません。
必要なのは、
管理組合が無理なく意思決定できる仕組み
です。
たとえば、次のような状態を作ることが重要です。
- 会計状況が分かりやすい
- 理事会で決めるべきことが整理されている
- 修繕の優先順位が見えている
- 総会で説明しやすい資料がある
- 一部の理事長だけに責任が集中しない
管理会社に断られたマンションほど、まずはこの土台を整える必要があります。
管理会社探しだけを続けても、マンション側の状況が整理されていなければ、同じように断られる可能性があります。
自主管理を続けるか、外部委託するか
管理会社に断られた場合、選択肢は大きく3つあります。
1. 別の管理会社を探す
もっとも分かりやすい方法です。
ただし、小規模マンションの場合、希望する条件で引き受けてくれる管理会社が見つからないこともあります。
また、仮に見つかったとしても、管理委託費が大きく上がる可能性があります。
2. 自主管理を続ける
住民同士の関係が良く、会計や書類管理ができる人がいる場合は、自主管理を続けることも可能です。
ただし、理事長や一部の役員に負担が集中している場合は注意が必要です。
その人がいなくなった途端に、管理が回らなくなることがあります。
3. 一部業務だけ外部に任せる
小規模マンションでは、この方法が現実的な場合があります。
全面的な管理委託ではなく、
- 会計業務
- 総会資料作成
- 理事会運営補助
- 修繕計画整理
- 業者見積り比較
など、必要な部分だけを外部に任せる方法です。
これにより、管理費の負担を抑えながら、理事会の負担を軽くすることができます。
大切なのは「管理会社を探すこと」だけではない
管理会社に断られると、多くの管理組合は焦ります。
しかし、本当に大切なのは、管理会社を探すことだけではありません。
まずは、
今の管理組合がどこで困っているのか
を明確にすることです。
会計なのか。
理事会運営なのか。
修繕判断なのか。
住民対応なのか。
総会資料なのか。
困っている部分が整理できれば、必ずしも全面委託でなくても解決できる場合があります。
逆に、困っている内容が整理されていないまま管理会社を探しても、費用だけが上がり、根本的な問題は残ってしまうことがあります。
関西建物センターの小規模マンション支援
関西建物センターでは、小規模マンションや自主管理マンションを中心に、管理組合の状況に応じた支援を行っています。
私たちは、単に管理会社を入れ替えることだけが解決策だとは考えていません。
マンションごとに、
- 何を管理組合で行うのか
- 何を外部に任せるのか
- どこから整理すべきか
- 理事長の負担をどう軽くするか
を一緒に考えます。
特に、築年数が経過した小規模マンションでは、修繕、会計、理事会運営が一体で問題になります。
だからこそ、まずは管理組合の現状を整理することが大切です。
今からできること
管理会社に断られたからといって、すぐに管理が行き詰まるわけではありません。
ただし、そのまま放置すると、理事長や一部の役員に負担が集中し、会計や修繕判断にも影響が出る可能性があります。
小規模マンションでは、全面委託だけにこだわるのではなく、必要な業務を整理し、部分的に外部の力を使うことも現実的な方法です。
管理会社に断られた。
管理会社が見つからない。
今後、自主管理を続けられるか不安がある。
そのような管理組合様は、まずは現在の状況を整理するところから始めてみてください。
小規模マンション・自主管理マンションのご相談
関西建物センターでは、管理会社に断られたマンション、自主管理を続けることに不安があるマンション、理事会運営に課題を抱える管理組合様のご相談を受け付けています。
全面委託だけでなく、会計業務、理事会支援、修繕計画の整理など、マンションの状況に応じた現実的な方法を一緒に考えます。
まずは現在の状況をお聞かせください。

